(英エコノミスト誌 2013年12月7日号)

米国の自治体の首長たちは店を出すために東へ向かっている。

「21世紀は中国の世紀に」、米世論調査で46%

中国企業の投資を求め、米国の地方自治体の首長の中国詣でが盛んになっている〔AFPBB News

 アラバマ州トーマスビルは、これ以上ないほど中国から遠く離れているように見える。町の人口は5000人足らずで、一番近い州間幹線道路から60マイル以上離れている。

 だが、トーマスビルの市長は今年10月、中国北部の都市、大連の導管工場の社員食堂に座って、工場のオーナーたちと一緒に昼食を取っている姿が目撃された。シェルドン・デイ市長は、投資を募るために工場にいたのだ。

 市長は2年前にも、銅管を作る別の中国企業に、トーマスビルの隣の郡に最初の米国工場を建設するよう説得した。その工場は来年の開業時に約300人の雇用を創出する。市長はもっと多くの雇用を欲しがっている。

 デイ市長は、自分の町の小ささを強調し、「自分の会社に注目してほしいと思うなら、支出に見合うだけの本当の価値を求めているなら、トーマスビルが味方になる」と力説する。

 ある投資家が町で事業を始めるつもりなら、地元の食料品店に足を踏み入れてみるといい。そうすれば、おばあちゃんが背中をポンと叩いて励ましてくれるだろう。「この町は非常に協力的で、地元の人たちは中国の友人を喜んで受け入れてきた」

10月には3日に1度のペースで市長らが訪中

 デイ氏のような米国の市長たちは、潜在的な投資家に彼らがいかに歓迎されるかを伝えるために中国に流れ込んでいる。2007年には、平均して2カ月に1度のペースで米国の市長が中国の地を踏んだ。2013年には、それが10日に1度になった。

 この10月には、インディアナ州ココモからオレゴン州ポートランドに至るまで、各地の市長たちが自分の町を売り込むために中国に飛んだため、そのペースは平均で3日に1度まで上昇した。

 中国に注目が集まりだしたのは、2008年に米国経済が不況に陥った時のことだ。総固定資本形成が縮小し、2009年に15%も急減すると、中国からの対内投資が急増し始めた。米商務省経済分析局によれば、中国の対米直接投資は2008年から2012年にかけて年平均71%増加したという。