ヒット商品やロングセラー商品の開発担当者に「ぜひともここを見て!」というこだわりのポイントを披露してもらうココミテ選手権。今回登場するのは、セガトイズの後藤広樹氏。2013年10月に発売した、家庭でプラネタリウムが楽しめる「HOMESTAR(以下、ホームスター)」シリーズの新商品『HOMESTAR Lite(以下、ホームスターLite)』のマーケティング担当課長だ。

 人間が肉眼で観測できる星の数は約8000個と言われているが、ホームスターはそれを上回る約1万個の星を投影できる、家庭用光学式プラネタリウムだ。

ホームスターLite (black)

 新商品の「ホームスターLite」の販売価格は、2005年4月に発売した初代ホームスターの5分の1以下の3675円(税込)。安価ながら、星約1万個の投影機能、15分のタイマー機能、原板フィルムを交換できる機能も搭載された入門機だ。

 セガトイズは、「それいけ!アンパンマン」や「甲虫王者ムシキング」「ジュエルペット」など、未就学児、少年、少女に圧倒的に支持されているキャラクター玩具やホビー玩具を生み出しているが、大人向けのエンターテインメント製品に手を出したのは「ホームスター」が初めてだという。

 しかも、8年間でシリーズ累計65万台を販売するロングセラー商品に育てるウラには、並大抵ではない努力があったという。新しい販路をどのように開拓し、成功を収めたのか。後藤氏からじっくり聞いてみよう。

初めての大人向けの製品
販路開拓の壁に突き当たる

──ホームスターは、約1万個の星を投影できるといいます。その性能をどのようにして実現したのですか?

後藤広樹氏(以下、敬称略) 従来の家庭用プラネタリウムは、光源の周囲に、星に相当する小さな穴を開け、光を穴に通して投影する「ピンホール式」のものでしたが、この方式で投影できる星は数百個で、画質レベルにも限界がありました。