ここまで来た、日本のスマートコミュニティ実証事業

スマートハウス、EVインフラなどでシステム輸出も視野に~NEDOの取り組み

2013.12.02(月) 吉川 翔茉
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 こうした背景からも、以下に紹介するNEDOの米国ニューメキシコ州におけるスマートグリッド実証では、電力の需給バランスをいかに需要家側で応調整するかといった、デマンドレスポンスを念頭においた実証を行っている。

 米国ニューメキシコ州における日米スマートグリッド実証事業は、2009~2015年度まで約50億円の予算のもと、NEDOのスマートグリッド海外実証の第1号としてスタートした。

 ニューメキシコ州は、晴天に恵まれ日照時間が長いことから太陽光発電の適地であるという特徴があり、またロッキー山脈の麓などは風力発電の適地ということもあって、もともとニューメキシコ州においては再生可能エネルギー事業に対して非常に意欲的に取り組んでいた。

 これら再生可能エネルギーが大量に導入された際の対策についてデマンドレスポンスを行うことで解決しようという先進的な取り組みなのである。本実証ではそれぞれロスアラモスサイト、アルバカーキサイトの2カ所のサイトで実証事業を実施している(図4参照)。

図4:ロスアラモスサイト(左)とアルバカーキサイト(右)の外観

(1)ロスアラモスサイトにおける実証内容

 ロスアラモスサイトにおいては、設置した1MW規模のPV由来の電力を、3つの配電線の接続を切り替えることによって導入比率を変化できる環境を構築する。

 本環境を最大限に活用し、地域エネルギーマネジメントシステム(μEMS)により、蓄電池1.8MW、1700軒のスマートハウスを含む一般需要家へのデマンドレスポンスを用い、PVの出力の変動を吸収しつつ配電線の電力潮流を既存の電力システムと協調し最適に制御するシステムを構築し、実証を行う(図5参照)。

 また、同サイトにスマートハウス(NEDOハウス)を一軒建設し、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)を活用した、リアルタイムプライシングに関するデマンドレスポンス実証を行う(図6参照)。

図5:ロスアラモスサイトに導入された様々なエネルギー機器
図6:ロスアラモスサイトに設置したデモンストレーションハウス
 
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吉川 翔茉 Shoma Yoshikawa

 

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) スマートコミュニティ部

エネルギー戦略

20世紀の社会を築き、支えてきた石油。しかし世界的な環境意識の高まりの中で、石油依存社会の限界が明らかになりつつある。石油はいまどうなっているのか。石油社会の次を築き、新世紀を切り開くイノベーションは何か。その最先端の姿をリポートする。

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