(英エコノミスト誌 2013年11月2日号)

中国の指導者は、近く開催される重要な会議で、特に農村部の大胆な改革を強く押し通さなければならない。

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習近平国家主席は11月9日に始まる会議が中国にとって非常に重要なものになると述べてきた〔AFPBB News

 会議などしても何も得られないと文句を言う同僚は、こんな重々しい言葉で黙らせるといい――「中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議」を見よ。

 毛沢東の死から2年後の1978年12月に、5日間にわたって開かれたこの会議(3中全会)は、中国を根底から変えた。この会議で、3度の失脚を経験した鄧小平が権力を握り、階級闘争よりも国民の暮らしが重視されるようになり、国家による管理が緩和され、貿易と外国投資が開放された。

 左派に考慮して、毛沢東政権下で大規模な飢餓をもたらした農村部の「人民公社」はまだ維持されたが、鄧小平が権力の座に就くと、それも間もなく解体された。3中全会がもたらした結果は、多くの人々に影響を与えた。

 当時の国民1人当たりの所得は200ドルだったが、いまや6000ドルに達している。国際社会にとっては、この時の3中全会の成果のすべてが、「中国の台頭」という言葉に集約される。

 今年の11月9日、中国共産党トップの習近平国家主席が、北京でまた重要な会議を開く。今回は、第18期中央委員会第3回全体会議だ(中央委員会全体会議は少なくとも年1回開催される。370人あまりの中央委員は5年に1度の中国共産党全国代表大会で選出される。直近では2012年に代表大会が開催された)。

 首都北京の軍経営のホテルで開かれる今回の3中全会は、これまで同様、非公開で行われる。1978年と同じく、会議の持つ意味の全貌が明らかになるまで、数カ月、場合によっては数年かかるだろう。だが、これまで習主席は諸外国の首脳に対して、今回の全体会議は中国にとって1978年以降で最も重要なものになるだろうと発言し、重大な改革が決定されるとほのめかしてきた。

 習主席が、改革が強く求められている2つの分野で根本的な改革の判断を下せば、これは間違いなく重大な会議になる。2つの分野とは、国有企業とそれを支える金融システム、そして農民がいまだに土地に対する明確な権利を手にしていない農村部だ。

革命を望むのなら

 鄧小平の改革――そして中国を世界貿易機関(WTO)加盟に導いた1993年の改革――は、確かに力強いものだったが、その寿命は尽きた。もはや中国には、無限の安い労働力は存在しない。強力だが効率の悪い国有企業が競争を抑え込み、財源を食い潰している。資本の配分は著しく不公平で、民間企業や一般の預金者に不利益を強いている。

 そうした要素が、中国の力強い経済成長を危険にさらしている。1978年以降、国民の期待に添うことで正当性を保ってきた党にとって、これは大問題だ。したがって、習主席が改革の「総体方案(マスタープラン)」や「深刻的革命(根本的な改革)」について語る時、恐らく主席は本気だ。