ビジネス・社会の情報装備を支えるためのサービス

イノベーションを支えるICT

 最後に訪れたのが「ビジネス・社会の情報装備を支えるためのサービス」のコーナーだ。このコーナーでは今回、特に「ビッグデータ活用を支えるクラウドインフラ」や、高度なデータ活用を支えるテクノロジー、それにサービスなどを紹介していた。

 この記事で見てきたような、豊かな社会を実現するためには、直接は人々の目に見えない各種のテクノロジーが欠かせない。例えばネットワークの最適化技術。富士通のSDNはソフトウエア制御によってネットワーク全体を最適化する。このコーナーではそれらに関係する製品群が紹介されるなどしていた。もちろん、富士通の、いや、日本の誇りであるスーパーコンピューターの技術も見ることができた。


人に寄り添うICTが実現する未来社会

 今回は、「A Human Centric」という言葉の真意を探るべく、富士通ブースの「インターフェースを支える先進技術ゾーン」「ICTの新しい役割ゾーン」「ビジネス・社会の情報装備を支えるサービスゾーン」を順番に観て回った。その結果、すべての根底をなしている富士通の「考え方」が、『人が中心。人にやさしい。人に寄り添う』なのだと理解することができた。

 SF映画のような技術に思えたFingerLinkも、実用化は来年だ。「ICTが実現する豊かな社会の到来」は確実に目前に迫っている。一見地味なようにも見えた「眠気検知」も収集されたデータを使ってハザードマップ作成に生かすなど、データの活用には大きな可能性があると感じる。データは資源であり、鉱脈なのだ。この資源を「価値」へと転換していく富士通の技術。その技術を最大限に生かす「A Human Centric Intelligent Society」が実現されたとき、そこには子どもからお年寄りまで、幅広くICTの恩恵を受けることができる「豊かな生活」がある。

 これが富士通の目指す「A Human Centric Intelligent Society」が実現することで得られる豊かな生活なのだ、と納得して CEATEC JAPAN 2013 の富士通ブースを後にした。