(英エコノミスト誌 2013年8月17日号)

ソーシャルネットワークを利用すると、人は惨めになるようだ。

フェイスブック、ニュースフィードの表示方法を改善

フェイスブックをよく使うほど、人生に対する満足感が下がる?〔AFPBB News

 フェイスブックに参加したいという衝動を抑えてきた人は、最新の研究結果を読むと報われた気分になるに違いない。

 米ミシガン大学のイーサン・クロス氏とベルギーのルーベン大学のフィリップ・バーダン氏が実施し、公共科学図書館(PLoS)が公表したばかりの研究は、フェイスブックをよく利用するほど人生に対する満足感が低いことを示している。

 これまでの調査研究では、フェイスブックの利用には嫉妬や社会的緊張、孤独、そして憂鬱がつき物であることが分かっている。だが、こうした研究はどれも「横断的」だった。言い換えると、ある時間におけるスナップショットだということだ。

フェイスブックをよく使うほど憂鬱な気持ちになる

 それゆえ、こうした研究は相関関係と因果関係を混同する恐れがある。もしかしたら、ソーシャルメディアを長時間使用する人は、そもそも否定的な感情を持ちやすいかもしれないからだ。今回のクロス博士とバーダン博士による調査は、フェイスブックユーザーの感情の変化を追跡するために、長期にわたって彼らの動向をフォローした初めての研究だ。

 両博士はこの研究のために82人のフェイスブックユーザーを募集した。集められた10代後半から20代前半のボランティアは、2週間にわたってフェイスブックの利用状況を観察されること、そして1日5回、自分の精神状態および社会との直接的な接触(他人と電話で話したり会ったりしたケース)について報告することを承諾した。

 こうした報告は午前10時から真夜中の間に送られる携帯メールで促され、短いアンケートに答える形で行われた。

 両博士が調査結果を分析したところ、質問と質問の間により多くフェイスブックを利用したボランティアほど、次に質問に答えた際に気分が優れないと報告していたことが分かった。ボランティアは調査の開始時と終了時に人生の満足度についても評価を求められた。すると、フェイスブックを頻繁に使う人の方が、サイトの利用頻度が低い人よりも満足度が低下したと報告する傾向が強かった。

 一方、ボランティアが持つ社会との直接的接触の多さと肯定的な感情の間には正の関係が見られた。つまり、現実世界での交流が多いほど、次に質問に答える際に前向きな感情を報告していたのだ。