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ビッグデータは日本を復活させる救世主か

企業のビッグデータ活用に必要な7つのステップ

2013.09.04(水) 本間 充
    http://goo.gl/RwjNxP
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 文部科学省も「分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化」という戦略を発表している。

 この活動は、従来の学術界のみの活動ではなく、民間企業も共同で行うような取り組みになるのではと期待されており、幅広い分野でのビッグデータの活用や、人材育成、イノベーションの創出が行われると期待されている。

 ビッグデータ領域では、こうした国家的なレベルでのプロジェクトが継続的に行われるのではないだろうか。それは、日本の科学技術の高さを一層引き上げることになる。それが日本の経済の再生までにつながるかどうかに関しては、民間企業の役割が非常に大きい。

民間企業ではビッグデータを議論しているのか

 ビッグデータが注目を浴びるようになり、国家としても取り組みを始めている。次は、それを利用する民間企業の番であるが、ここには多くの問題が残っていると思う。

 実は、文部科学省から発表されている文書の中でも、科学領域における発展については、「ライフサイエンス、地球環境、防災の3領域については具体的な例示があるが*、その他の領域については、ビッグデータの活用方法には言及がない。

* 「分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化」の中で言及。

 ビッグデータの活用が近いと思われる科学領域においても、本当のところは、どのように、どの領域で活用すべきかはアイデア次第な状況なのである。つまりデータ活用がもともと得意な科学の領域でも、活用方法が明確ではない。これから察するに、一般的なビジネスにまで領域を広げて考えると、状況はさらに複雑だろう。

 私も2012年に、Web広告研究会で「Cooking Big Data」宣言を出した時には、もっとマーケティング関係者たちが科学的な根拠をもとにビジネスを行いたいのだろうと思っていた。だが実態はそうでもないようだ。そして、企業や組織で判断を下す経営者も、論理的に判断をしたいのかという点には疑問が残る。

 しかし、ビッグデータを活用することで成功した事例もある。以前このコラムで紹介したように、『分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学』( トーマス・H・ダベンポート、 ジェーン・G・ハリス著)には、データ分析によって企業を成長させた例が整理されている。

 最近の事例では、自民党の「Truth Team(T2)」がソーシャルリスニングを活用して、選挙期間中、立候補者に分析結果を届け、選挙活動に活用した事例もある。

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本間 充 Mitsuru Honma

 

1992年、花王に入社。1996年まで、研究所に勤務。研究所では、UNIXマシーンや、スーパー・コンピューターを使って、数値シミュレーションなどを行う。研究の傍ら、Webサーバーに遭遇し、花王社内での最初のWebサーバーを立ち上げる。1997年から研究所を離れ、本格的にWebを業務として取り組み、1999年にWeb専業の部署を設立した。花王のWebを活用したマーケティングに取り組み続け、現在は、デジタルコミュニケーションセンター 企画室長を務めている。新しいWebのコミュニケーションの検討・提案や、海外花王グループ会社のWeb活用の支援、またB2B領域のサイトの企画まで、広く花王グループのWebのコミュニケーションに関わっている。Ad Tech Tokyo 2009, Ad Tech Singapore 2010等でも講演。

社外においては、公益社団法人・日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会の代表幹事を、2011年から務めている。
北海道大学卒業、数学修士。日本数学会員オープン・モバイル・コンソーシアム メンバー

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