北米報知 2013年7月4日28号 

 姉妹提携を結んで今年で50年を迎えるワシントン州と兵庫県。共通点として、酒の産地ということが挙げられる。50周年を迎えるにあたって、ワ州のワインが兵庫県で、兵庫県の日本酒がワ州で有名になればより一層両都市の関係が深まるのではないか。

高品質で低価格のワ州産ワイン

宇和島屋シアトル店の商品棚に並ぶ日本酒。兵庫産の酒は右上に並ぶ

 米国でワインといえばカリフォルニア州産が浮かぶ。しかしワシントン州産のワインは知名度こそないが実力派のワインだ。

 ワシントン州ワイン委員会によると、同州のワイン生産量は全米2位で、州内に約750以上のワイナリー、350のワイン農家を有している。

 カスケード山脈の東にはワイン醸造に適した土地が広がる。雑誌「ワインスペクテイター」2009年度ベストワインセレクション100では、ワ州産のワインが世界一に選ばれた。

 姉妹州となる兵庫県にあるワシントンワイン協会でも実力あるワ州産ワインの認知を深めようと積極的に活動している。現在オレゴンワインボードと協力しながら日本でマーケティング活動を展開、全国の小売店・レストランを対象に毎年3月から4月にかけてワ州産ワインのプロモーションを行っている。

姉妹提携50周年兵庫の酒PR活動

 兵庫県ワシントン州事務所はワ州、兵庫県の姉妹州50周年の関連行事で物産展を予定。大関、八重垣、菊正宗、福寿といった兵庫の酒ブランドが試飲会に参加する。

 同事務所の雑賀裕子経済開発マネージャーは、兵庫の酒、そして酒会社の知名度の底上げを図りたいと話す。神戸酒心館の福寿はノーベル賞の晩さん会に出された実力あるブランド。米国で知名度のない実力派ブランドの向上に向け、物産展に照準を合わす。