7月14日に放送された『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)では、CIA元職員による内部告発問題、間近に迫った参院選などについて解説したほか、被災地復興に関する内閣の人事体制について取り上げた。

シーレーン防衛にサイバーテロ対策、急ピッチのリスク対応を

中山 防衛省統合幕僚監部は14日、ロシア海軍のミサイル巡洋艦など計16隻の艦艇が13日正午ごろから午後7時ごろにかけて、北海道の宗谷海峡をオホーツク海に向けて東方向に通過したのを確認したと発表しました。

 さらに14日午前5時頃には、中国海軍のミサイル駆逐艦やフリゲート艦など艦艇5隻が同海域を通過したことを確認。

 宗谷海峡は国際海峡のため、公海と同様に外国艦艇の通過に国際法上の問題はありませんが、防衛省は「通過の目的は不明」とし、両国海軍の動向を注視していると産経ニュースが伝えています。

 ロシア海軍の艦艇は、昨年7月にも同海峡で26隻が航行するなど不穏な動きを見せており、日本のシーレーン防衛を一層強化する必要性を感じます。

「スノーデンは米史上最大の機密情報を握っている」、コラムニスト 

モスクワのシェレメチェボ空港で国際人権団体の活動家らと面会したエドワード・スノーデン容疑者(2013年7月12日撮影)〔AFPBB News

 また、ロシアといえば、米国家安全保障安全局(NSA)の機密情報を暴露して訴追された中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン容疑者が、同国に一時亡命を申請したことも明らかになっています。

 スノーデン容疑者は当初、南米エクアドルやベネズエラに亡命を申請したとも報じられましたが、結果的にロシアを選びました。

 ここで警戒すべきなのは、情報システムなどのネットワークを対象に行われる「サイバーテロ」の脅威です。おそらくロシアや中国は、スノーデン容疑者に相当なトレーニングを積ませ、用意周到に計画した上で米国の情報機関に送り込んだのではないかと私は見ています。

 彼が持ち出した機密情報はラップトップPC4台分に相当すると言われますが、そこに存在するサイバーセキュリティー情報が利用される可能性があるのです。そして、その最初の標的に日本が選ばれるリスクも大いに考えられる。

 例えば、東京証券取引所をはじめとする主要金融機関が突然ブラックアウトしたり、システムが大規模なエラーを起こすような事態が発生すれば、世界中が混乱に陥るでしょう。

 今、憲法9条や集団的自衛権の問題がいろいろと議論されていますが、それ以前に、どこの誰が仕掛けてくるかも分からないこのサイバーテロについてよく考えるべきではないでしょうか。

 我が国でも関係諸官庁の下で対サイバーテロ部隊が組織されつつありますが、急ピッチで対策を進めるべきです。