給与計算のアウトソーシングサービスとは、毎月の従業員の給与計算や年末調整、社会保険手続きなど、社員の給与に関する業務全般の代行サービスのことです。

アウトソーシング先進国である欧米各国では、約70%の企業が給与計算アウトソーシングを活用しており、日本国内でも注目され始めています。

最近では、アウトソーシングのサービス内容の充実化によって、給与計算業務を切り離したいという目的以外にも、給与システムの導入における初期投資コストの削減や、専門担当への月々の固定費を社員数に応じての変動費への切り替えなど、多種多様な目的のためにアウトソーシングサービスを利用する企業が増加しています。

 

■給与計算アウトソーシングのメリット

・人事・経理担当者をコア業務への集中化

→残業時間やインセンティブの計算、所得税や雇用保険料の計算に割いている時間を他の 業務に充てることが可能
→担当者の単純作業を軽減し人材育成・財務戦略策定などのより生産性の高い業務へ集中

・コスト削減

→給与システムの初期導入費・システムの保守メンテナンス費用などが不要
→業務担当者の人件費などの固定費を、従業員人数に合わせた変動費にシフトが可能

・給与計算業務の効率化

→毎月の給与計算業務を大幅に軽減することが可能
→最新の法改定などへの迅速な対応が可能
→担当者変更などによる事務停滞の回避が可能
→社員情報の更新忘れによる有給休暇付与や介護保険料の徴収漏れなど人的ミスを軽減可能

 

■給与アウトソーシングサービスの選定方法

「給与アウトソーシング」といっても、提供企業によってその内容は様々。
選定の際には貴社の目的に合わせて給与計算アウトソーシングサービスを選定することをお勧めします。

よくある目的ごとの選定ポイント:

ケース1. 給与計算の作業のみをアウトソーシングしたい場合

→残業代や所得税の計算などの計算業務のみアウトソーシングしたい場合、ほとんどの サービスが対応可能です。
→選定の際には価格や事務所の所在地、または対応スピードなどに重点をおいて選定するのが良いでしょう。また、現在給与計算システムを導入している場合、そのシステムに対応できるかなども選定のポイントとなります。

ケース2. 給与計算に加え人事データベースの管理までアウトソーシングしたい場合

→給与計算に加え、入社や異動などの給与や手当などの人員変動に対応出来るサービスを選定する必要があります。
→選定の際には、人事給与システムや勤怠管理システムなどの付随サービス提供をしているか?法令や制度改定などへの対応もサービス内容に含まれているか?などが選定のポイントとなります。

ケース3. 人事業務のフルアウトソーシングをしたい場合

→人事給与に関するすべての業務に対応できるサービスを選択する必要があります。
全国に拠点展開している場合や、従業員規模大きい企業や内部統制などにも万全を期し たい場合、フルアウトソーシングサービスの導入をお勧めします。
→選定の際には、人事給与システムなどの付随サービスの提供はもちろん人事制度の改定や従業員への対応業務までどの範囲までの業務範囲を網羅しているかが重要な選定ポイントとなります。


上記の他にも提供企業によって、様々なオプションサービスなどを提供していることも多く、それらを組み合わせることによって更なる業務効率化やコスト削減を実現することも可能です。

また、給与計算業務は人事にも大きく関わる、とてもセンシティブな業務となるため、安心できるパートナーを探すためにも、まずは複数のサービスを比較し、自社の目的にあった給与計算アウトソーシングサービスを探してみてはいかがでしょうか?