週刊NY生活 2013年4月13日438号

 米国4年制大卒の留学生などを対象に米政府が発行する2014年度H-1Bビザ発給数が、一般枠上限の6万5000人、修士号枠上限の2万人にそれぞれ到達した。

 市民権移民局(USCIS)が7日に発表したもので、申請は一般・修士枠を含め約12万4000人から受け付けた。今月1日のH-1Bビザ申請の受け付け開始から上限枠に達した期間では7日間と2008年以来で最短となり、米国における雇用改善が影響したとの見方も出ている。

 H-1Bビザは、特殊なスキルや知識が求められる専門職に就く外国人労働者などに発給されるもので、専門分野での学士号および修士号取得者や同等の実務経験者が対象になる。なお、ビザ発行条件は申請者の学位と職務内容が一致することが求められる。

 H-1Bビザによる滞在可能期間は通常3年間で、その後の更新で新たに申請が受理された場合はさらに3年間滞在が延長できる。ビザが発行される期間は、USCIS会計年度の10月1日から翌年9月30日までの1年間で、そのビザ発行に対する申請受け付けは6か月前の4月1日から開始される。

 移民局は初めに修士号枠の申請から審査を開始し、修士号枠で却下および差戻された申請者で新たに希望する人は一般枠6万5000人の対象に含まれ再審査される。

 USCISは今年3月15日、H-1Bビザで就労を希望する外国人留学生などの申請手続きに関連した特別制度のH-1Bプレミアム・プロセシングを4月15日に開始することを発表している。

 H-1Bビザの詳細は国務省のウェブサイトを参照。

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