携帯をチンして37万円 自演クレーマーを逮捕  韓国

7~9月期も驚異的な業績を上げ、最高益を更新したサムスン電子〔AFPBB News

 サムスン電子がまた最高益を更新した。2012年7~9月期決算の営業利益は8兆1200億ウォン(1円=14ウォン)。世界のIT業界でアップルに次ぐ圧倒的な収益力を見せた。

 それでも11月1日の会社創立記念日でサムスン電子CEO(最高経営責任者)は「安住すれば一瞬のうちに没落する」と危機感を強調した。強すぎるサムスン電子に死角はないのか――。

 ソウルの秋は短い。11月2日には朝のソウルの気温が1度にまで下がった。そんな秋のある日、日本人と韓国人の知人と3人で薄暗い時間に集まって朝食を一緒した。私以外の2人は、欧州と韓国のエクセレントとされる大企業の40代の幹部。2人とも2度以上の転職経験がある。

「強い企業」とはどんな企業か

 3人の話題は、「強い企業とはどんな企業なのか」になった。出てきた答えはいずれもシンプルだった。

 「メールを出したら相手が世界中どこにいても数時間以内に短く、簡潔な内容で返ってくる」

 「会議が短く、結論が出る。事前に参加者が、会議の目的と自分の役割を理解して出席する。一通り議論が進むと、進行役の幹部が議論をまとめながら結論を出す。その上で、決定事項に基づいて、時期を区切って指示を出す」

 「大きな組織でも、自分がどんな役割を担っているのかが明確に分かる」

 さて、他にどんなことが言えるのか。

 筆者は2人に「サムスン電子に勤務するある管理職の知人が『朝、出社すると、その日の仕事がすべて決まっている』と言っていた」と話したら、他の2人もひざを打った。

 「そう! そうなんだ。ダメな会社と強い会社の差はそこにあるんだね!」

 「仕事が決まっている」というのは、会社の戦略が共有されて、一人ひとりの社員が何をすべきかきちんと分かっているということだ。目標に向かって、社員の力をきちんと集められるということで、これほど強い組織はない。

 3人は、「そういう会社は、人事制度も比較的公平で、だからつまらないごますりの必要もないし、上司が思いつきで指示を出して混乱するようなことも少ないはずだ」という点でも一致した。

 2人によると、「強い会社」はかなり似ている点が多いという。その一方で「仕事はやりやすいけれど、やっぱり疲れるよね。強い会社で働くのは」ということでもあるらしい。