週刊NY生活 2012年10月20日416号

 カンザス州に本部を持つ世界的企業コッチ・インダストリーズ傘下のジョージア・パシフィック(パルプ、製紙)の従業員約5万人に対し、「ロム二ー候補に投票することを薦める」としたマスメールが同社から今月初旬に送られていたことが、ニューヨークデイリーニューズ紙の報道で明らかになった。

投票しないと解雇示唆

 メールでは、もし、ほかの候補者に投票したなら「ガソリン料金の高騰やインフレなどによる悪しき影響を受けることになる」と指摘している。

 レターは「決定はあなた自身が下すもの」としながらもコッチ社が支持する候補者のチラシを同封、ロム二ー候補はそのリストのトップに挙げられている。

 同じような内容のレターは、フロリダ州でウエストゲート・リゾートを展開するビリオネラー、デイビッド・シーガル氏から従業員7000人にも送られている。

 レターには「現在の経済状況はあなたに影響していないが、あなたの仕事に影響を及ぼすことになるのは、同じ大統領による次の4年間だ」とし、オバマが当選した場合、従業員のリストラに踏み切らざるを得なくなる可能性をほのめかしている。

 ジョージア・パシフィックの親会社の代表である、チャールズとデイビッド・コッチ兄弟はロム二ー候補をはじめとした共和党政治家への大口献金者として知られている。

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