賞味期限切れ、いつまで食べても大丈夫?

学び直しの「消費期限と賞味期限」(後篇)

2012.08.31(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要

 よく、「賞味期限からだいぶ過ぎた缶詰を食べても大丈夫ですか」と質問をいただきますが、「開けてみて、大丈夫という実感があれば、食べても大丈夫なのではないでしょうか」と答えています。

──大丈夫かどうかの判断をどのようにすればよいのでしょうか?

徳江 私がしているのは、臭いを嗅いだり、少しだけ食べてみたりして、少しでも違和感を覚えれば食べるのをやめ、違和感がなければ食べる、といった判断です。みなさんも同じように、臭いを嗅ぐなどして、いままでとちょっと違うなとお感じになったら食べないようにするといったことでご判断されたらよいと思います。

 賞味期限後や、開封から何日経ったものまで食べるかどうかといった判断は、その人が感覚をよく働かせることが大切なのです。

──感覚をよく働かせるようにするには、どうすればよいのでしょうか?

徳江 1つの手は、自分で料理をしてみることです。それにより、“本物の味の変化”が五感として分かってくるからです。

 例えば、ポテトサラダを自分で作るとします。ポテトやにんじんを茹でて、冷ましてからハム、きゅうり、りんごなどを混ぜて、マヨネーズで和えます。作りたてを食べれば、ポテトの味がふわふわとして美味しいとご本人が自覚します。

 その後、自分で作ったサラダを2日目、3日目と食べていけば、「すこし水っぽくなったかな」「すこし食感が変わったかな」と、作りたてのときとの違和感に敏感に気付くことができます。

 実はポテトは、ポテトデキストロースという細菌の培地にもなるくらいで、微生物が繁殖しやすいのです。コンビニエンスストアなどで売られているポテトサラダでは、なるべく日保ちさせるためにお酢などの酸味料が入っていることが多く、はじめから酸っぱいのです。味の微妙な変化に気付きづらい面があります。

 目で見る、鼻で香りを嗅ぐ、舌で味わい、食感を確かめる、耳で歯ざわりの音を聴く。食べものがまだ食べられるかどうか、五感を使った判断を大切にしていただきたいと思います。

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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