賞味期限切れ、いつまで食べても大丈夫?

学び直しの「消費期限と賞味期限」(後篇)

2012.08.31(Fri) 漆原 次郎
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──食品を長持ちさせる知恵には、どのようなものがありますか?

徳江 先ほど挙げたような、食品の劣化をもたらす要因を、できるだけ取り除くようにすることが、食品を保存する上では大切になります。

 例えば、水分を少なくし、酸素も食品から遠ざけるようにすれば、微生物が働きにくくなりますから、食品の保存性は保たれます。買ってきた生鮮野菜、肉、魚などをペーパータオルで拭いて、さらにラップに包んで冷蔵庫にしまうと、食品によっては何日も長く保存できるようになります。

 私も、10枚1セットなどで売っている大葉を買ったときは、水できれいに洗ってからペーパータオルで水分を取り、1枚ずつラップして冷蔵庫に入れるようにしています。これからお話しする日数はあくまでも目安ですが、2~3日で痛んで黒くなるところが、1週間は保つようになります。

 また、生の野菜には劣化の要因の酵素が含まれていますが、さっと湯がけば酵素はなくなっていきます。それを冷凍保存すれば、単に冷蔵庫に野菜をそのまま入れるよりも長持ちします。

 丸ごと買った魚も、すぐに食べないのであれば、内臓を切り落として3枚おろしなどにしてから、水気を取ってラップでくるみ、冷凍庫に入れると日持ちします。

賞味期限後でも「違和感」がなければ大丈夫

──もう1つ、食べる人自身の感覚も大切ということですが。

徳江 ええ。講演会で来場のみなさんとお話をすることがありますが、お母さんと娘さんが「賞味期限から5年が過ぎたズワイガニの缶詰を食べたのですが、2人とも大丈夫でした」とおっしゃっていました。

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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