グーグルとアマゾンがネット住所巡って争奪戦

ドメイン名の申請件数、2社で177件

2012.06.15(金) 小久保 重信
    http://goo.gl/W7UuE
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申請費用は1470万円、年間維持費は200万円

 しかしその一方で、企業間でより一般的な単語を求める動きが活発化し、ドメイン名の争奪戦が起きそうだと言われている。

 今回の申請内容を見てみると、最も多かったのは「.app」で、これはアマゾン、グーグルなどから13件の申し込みがあった。このほか「.home」が11件、「.art」が10件、「.book」が9件などと続いている。

 ICANNは今後2カ月にわたって意見募集し、4カ月の異議申立て期間も設ける。この過程で、商標権の侵害がないか、取得に妥当性があるかなどを審査する。また複数の企業が妥当と判断され、企業間で話し合いがつかない場合は、ICANNが競売を行う。

 ただこの新制度は企業にとってコスト増につながり、混乱も生じそうだと指摘されている。

 というのも新gTLDの申請にかかる費用は1件18万5000ドル(約1470万円)、承認されれば年間2万5000ドル(約200万円)の費用がかかり、それを10年間継続しなければならない。.comの維持費が年間10ドル以下であることを考えるとあまりにも差がありすぎると言われている。

モバイル時代に本当に必要なのか?

 さらに、資金力のある企業が一般的な名称を独占してしまうことで不公平が生じるとも言われている。グーグルが.searchを取得すれば、競合企業に使わせないことが考えられる。

 アマゾンの.bookも同様だ。またグーグルが申請した.youtube、アマゾンが申請した.kindleは理解できるが、グーグルの.love、アマゾンの.youは理解できないとの声も聞かれる。

 もっともこれらの新ドメイン名は本当に必要なのかという議論がある。消費者の多くはドメイン名をタイプ入力するのではなく、検索エンジンを使ってウェブサイトを探す。普及が進むモバイル端末では専用アプリを使ってネットを利用する人が増えているからだ。

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ニューズフロント社長。1961年生まれ。翻訳者、同時通訳者を経て、1998年から日経BP社のウエブサイトでIT関連の記事を執筆し始めた。 2000年にニューズフロントを設立。英語力の豊かなIT専門記者を育成すると同時に、独自に海外ニュースの速報事業を展開している。2003年に国内ニュースの配信にも進出した。

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