マット安川 今回は公明党代表・山口那津男さんをゲストに迎え、「国民は民主党政権に何も期待していない」というテーマでお送りしました。放送でも申し上げたとおり、初めは期待していたのに、いつからか国民の民主党不信ばかりが目立ちます。党首討論を終えたばかりの山口代表に、最新の政情をお聞きしました。

民主党政権に現場の生の声は届いているのか?

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:山口那津男/前田せいめい撮影山口 那津男(やまぐち・なつお)氏
参議院議員、公明党代表。日本弁護士連合会調査室嘱託を経て、1990年衆院議員初当選。1993年に衆院議員2期目当選、細川内閣の防衛政務次官を務める。2001年参議院議員初当選、2007年参議院議員2期目当選。2009年、公明党代表に就任。(撮影:前田せいめい、以下同)

山口 東日本大震災で被災した街や地域社会の立て直しが、遅々として進んでいません。今の政権には現場の声、国民の皆さんの本当の声が聞こえているのか・・・?

 民主党の場合、地方議員の数が必ずしも多くないせいで、現場の声を掴んで迅速に対応するという部分が弱いように思います。

 例えば瓦礫の処理。これは各市町村の仕事なんですが、今のままでは10年も20年もかかると言われています。自分でおやりなさいというのは無理な話なんです。

 政府がただ、やってくださいお願いしますと号令をかけてるだけじゃ進むはずがない。何が障害になっているのか、それぞれがどう進めたいかを把握した上で、政党ぐるみ政治ぐるみの努力をする必要があります。

 われわれ(公明党)は地方議員さんと呼び掛け合いながら、全国各地の自治体の処理をお手伝いするということを推進してきました。

 震災の直後にも、市町村や県の議員さんと連携して被災地の情報を吸い上げました。中には現場の議員さん自身が被災しており、身内の方が行方不明というケースもあるわけです。

 それでも彼らは被災地を飛び回っては手持ちの食料をお届けしたり、みなさんの生の声を聞いて現場のニーズを拾ったりして、情報を伝えてくれました。

 福島第一原発事故への対応では、支持者からの提言がものを言いました。4号機の放水にドイツ製のコンクリートポンプ車が使われましたが、あれは支持者の方からの情報提供を受けて、私たちが政府側に提案し採用されたものです。わが党が全国に張り巡らしたネットワークがお役に立った、格好の事例だと思います。