北米報知 2012年3月21日号

 約半年にわたり内装工事が進められてきたワ州日本文化市民会館(JCCCW)が17、18日、第一工程終了を祝いオープンハウスを催した。築100年の建物に新たに吹き込まれたモダンな内装が公開され、文化センターの新たな1歩が踏み出された。

伊藤博文による1901年の書は、第2ビル多目的室そばに飾られている

 現存する米国内日本語学校でもっとも古い歴史を誇るシアトル日本語学校と現JCCCW。来年度の同館内での日本語学校開校100周年を前に大きな改装が行われた。

 主な部分は、築100年を迎える第1ビルの1階会議室、廊下、日本語学校事務室と第2ビルの武道道場だ。いずれも床は張り替えられ、老朽化からくる軋み音はなくなった。

 会議室には日系芸術家ロジャー・シモムラさんによる日系史を描いた作品やその他展示物が置かれる。

 廊下は文化会館や日系移民の資料が展示される博物館となり、第二次世界大戦下、収容所内で制作された芸術作品を集めた「Art Behind Barbed Wire」の展示場となる。

 日本語学校事務室は英語を中心とした日系資料室に生まれ変わった。武道道場は普段は約200人収容のイベント会場となり、道場ほか多目的スペースとして利用される。