マット安川 まさに「温故知新の喝」、今回は横浜港運協会の藤木幸夫会長を迎え、日本が抱えるさまざまな問題点を指摘いただきました。

原発以上の害毒か、日本人の美徳を失った国民新党のお家騒動

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:藤木幸夫/前田せいめい撮影藤木 幸夫(ふじき・ゆきお)氏
横浜港運協会会長、藤木企業株式会社 代表取締役会長。 実業家として港湾産業の近代化に取り組み、また長く日本の港湾行政に携わる。(撮影:前田せいめい、以下同)

藤木 今回の国民新党の騒動ですが、これほど青少年に対する悪い教育はないですよ。日本人の義理と人情と恩返しの精神は、縄文時代から今日まで日本人の五臓六腑に浸みわたった美徳なんです。

 それがどうですか。自見(庄三郎、金融担当相)さんという方をテレビで映していたけれど、亀井静香(前代表)さんがいいとか悪いとかは抜きにして、さんざんお世話になり、大臣のイスにまで座らせてもらった人を、解任だ追放だと、義理・人情・恩返しを全部捨てちゃった。それを青少年が見たわけです。

 これは政党や政治の問題じゃなくて、民族として、ああいう人たちがいるというのは寂しいし、悪い教育だと思います。

 彼らのやっていることは、自分たちのためになっているのは確かでしょう。バッジを守るためにいいと思ってやっているんだから。しかし、それが大きな害毒、原発以上の害毒かもしれないような精神的に悪いものを流しているという自覚が彼らにはない。悪いと思っていない。これは最低です。

 義理・人情のある人ならば、もっと別のやり方があるはずです。こういうことが当たり前だと思うと大変です。間違った秩序が我々の社会にできてしまう。これは日本人の美徳から見たら最低のことなんだと、反面教師なんだということを私は言いたい。

 民主党の小沢(一郎、元代表)さんの問題も同じです。小沢さんは民主党をつくった人だし、また民主党に政権を取らせた人です。