中小企業庁が最近力を入れている事業の1つが「新連携」だ。異業種に属する中小企業が協力して新分野に進出するのを支援しようというもの。

 お役所風に言えば、「その行う事業の分野を異にする事業者が有機的に連携し、設備、技術、ノウハウ、技能その他の事業活動に活用される資源を活用し、有効に組み合わせて、新事業活動を行うことにより新たな事業分野の開拓を図ることをいう」となる。

 その「新連携」の制度を利用しているプロジェクトの中で、有識者の間で「なかなかやるじゃねぇの!」と評判が高いのが、タイヨー製作所(北海道北斗市)を中心とするグループの、「安全で美味しい高品質な食材調製を可能にする、新水蒸気加熱装置『アクアクッカー』の開発・販売」プロジェクトだ。

 食品加工機メーカーのタイヨー製作所をコア企業とし、東京のMUNCH(開発機器を利用した新しいレシピの開発担当)、千葉県の高砂屋産業(マーケティング担当)、函館地域産業振興財団(装置開発の技術協力)が協力し、農研機構食品総合研究所(茨城県つくば市)や、女子栄養大学(東京都)からの協力も得て、「アクアクッカー」の低コスト化、小型化、用途に応じた機種の拡充、販売の本格化を目指す。

 また販促策の一環として、同装置を用いたレシピの開発も進めている(従来は装置開発以外は補助対象外であったのが、最近はレシピ開発やマーケティングというようなものも含めて実用化を多面的に応援していこうという姿勢になっている。歓迎すべきことと言えるだろう)。

過熱水蒸気で食品を加熱、殺菌

 アクアクッカーは摂氏115度の過熱水蒸気と100度以上の微細水滴を混合し、気液二相状態(アクアガス)を作り出し、食品を迅速に加熱・殺菌する装置。

アクアガスの発生メカニズム