マット安川 昨年の震災当日、ゲスト出演していた民主党・元総務大臣、原口一博衆議員が1周年の節目に登場。取り組んできた防災対策やエネルギー政策などについて伺いました。

被災者支援のために「マイナンバー法案」を準備

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:原口一博/前田せいめい撮影原口 一博(はらぐち・かずひろ)氏
衆議院議員、前総務大臣。民主党佐賀県総支部連合会代表。 松下政経塾、佐賀県議会議員を経て、1996年に衆議院議員に初当選。2009年9月から翌年9月まで総務大臣を務める。尊敬する人は松下幸之助、マザーテレサ、ガンジー。(撮影:前田せいめい、以下同)

原口 昨年3月11日に東日本大震災が起きた時、安全保障会議が開かれませんでした。安全保障会議は、いわゆる国家が危機の時に召集するものですが、あの時は複合的な災害だったためにできなかった。

 中央政府も混乱していました。僕たちは本当に反省しており、申し訳ないという気持ちでいっぱいです。責任は重い。だけどいまは、できることを最大限やっていくしかありません。

 現在、マイナンバー法案(共通番号制度法案)というものを用意しています。従来の被災者生活再建支援法は、被災した自治体が被災者を支援するという形になっています。ところが、今回の大震災では自治体そのものが流されたり、町長さんが亡くなられたところもあった。

 そうするといまの枠組みではとても支援が届かない。誰が被災者か分からなければ、義捐金も渡すことができない。

 マイナンバー法案は、人間を守るための番号です。管理のための番号だとか反発もありますが、そんなことは言ってられません。1000年に1回の地震が起きる周期に僕らは居合わせているわけですから、国民を守るための番号を作らなければいけないんです。

 復興交付金の支給についても、さまざまな批判があります。例えば岩手県の場合は申請に対してほぼ100%支給される一方、宮城県は約5割に落ちる。

 それはどこに原因があるかというと、まだ中央でコントロールしようという気持ちが強いからです。そこを変えるために復興庁をつくってやっているところです。