(2012年1月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
13日の金曜日は、ポルトガルにとって不運の前兆なのかもしれない。今から2週間前の1月13日、ほかの格付け機関に続いてスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がポルトガル国債をジャンク(投機的等級)に格下げし、多くの投資家はこれを機に、ギリシャだけでなくポルトガルもデフォルト(債務不履行)が不可避だと思うようになった。
S&Pの格下げを機に投資家が大脱出
ギリシャだけでなく、ポルトガルもデフォルトは不可避?(写真は首都リスボンの議事堂)〔AFPBB News〕
S&Pの格下げを受け、ジャンク級債券の保有を禁じられているファンドが売却を余儀なくされると、ほかの投資家もポルトガル国債からの大脱出に加わった。ポルトガルは、間もなくデフォルトすると見られているギリシャと似た運命に向かっているとの見方が強まったためだ。
その後、ポルトガルがジャンクに格下げされたために、多くの投資家が指標としているシティグループの欧州国債インデックスから同国が外されると、さらに売りに火がついた。
ユーロ圏内で、ポルトガルと同様にすべての主要格付け機関からジャンク級格付けを付与されているのは、ギリシャだけだ。
インベステック・アセット・マネジメントの債券責任者、ジョン・ストップフォード氏は言う。
「S&Pの格下げは重要だった。国がひとたびジャンクに格下げされると、市場に戻る簡単な方法はなかなか見つからない。しかもポルトガルには、あまり時間が残されていない。同国は来年、再び債券市場にアクセスすることになっているからだ」
デフォルトを織り込み始めたポルトガル国債
さらに重要なのは、ポルトガルがギリシャの後に続けば、イタリアとスペインという、より規模が大きく、戦略上重要な経済国にデフォルトが飛び火し、今度はそれが昨年末に市場を揺るがしたユーロ圏崩壊の不安を再燃させかねないという懸念だ。
確かに市場はポルトガルのデフォルトを織り込んでおり、同国の10年債は額面の50%前後で取引されている。多くの投資家の目には相当な安値に映る水準だ。
また、ポルトガルはユーロ圏周縁国の中で、12月8日に欧州中央銀行(ECB)が資金供給オペを発表した後、国債市場が反発しなかった唯一の国でもある。ユーロ圏の銀行に期間3年の資金を供給するECBの対策によって、信用収縮が回避された。
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