The Economist

ギリシャ人の嘆き:地中海ブルース

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(英エコノミスト誌 2012年1月14日号)

ギリシャの経済危機が悪化している。一般市民の生活も同様だ。

ギリシャ債務危機、国民の健康にも悪影響 英誌報告

もうお馴染みの光景となったシンタグマ広場でのデモ〔AFPBB News

ギリシャから伝わってくるニュースは、いよいよ悲惨になっていく。国内総生産(GDP)は2012年に、4年連続で縮小する見込みだ。デフォルト(債務不履行)やユーロ圏離脱の話題も盛んになっている。

 ドイツのアンゲラ・メルケル首相は先日、民間債権者にヘアカット(債務減免)を課す対策に向けた緊急プロセスの実施を求め(今では50%以上のヘアカットが必要かもしれない)、さもないとギリシャは欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)からの第2次融資を受けられない恐れがあると語った。

 またギリシャでは、警備員が1人しか勤務していない国立美術館から、窃盗団がピカソの絵画を盗むという事件が起きたばかりだ。

夜は賑わうアテネの街角

 しかし、アテネの夜は大抵、賑やかだ。幾多の抗議デモの舞台となったシンタグマ広場界隈では、街頭は込み合い、陽気な音楽が流れている。近くにあるカリツィ広場では、バーやレストランは騒がしい人たちで溢れ、楽しそうな様子の人さえいる。

 飲み物はモヒートから安いビールに代わってしまったかもしれないが、アテネの人々は、友人と出かけて夜を過ごすために生きているのだ。「家にいるなんていう選択肢はない」。アテネ大学で古典を学ぶ学生はこう話す。「そんなのは気が滅入ってしょうがない」

 だが、夜が明けて日中になると、喧騒は物寂しさに取って代わられる。2007年までアテネ証券取引所があったソフォクレオス通りは今、アテネ市内最大規模のスープキッチン(無料食堂)になっている。ホームレスや、貧しくて食べ物を買えない人が集まる場所だ。

 広場から東へ行ったキフィシアス通りでは、小さな店がいくつも倒産し、多くの場合、金を取り扱う商店や質屋、アダルトグッズを売る怪しげな店に取って代わられている。

 犯罪も急増している。警察の統計は、軽窃盗と不法侵入が増えていることを示している。アテネ市内では2011年上半期に、住居侵入窃盗が314件報告されており、2010年通年の2倍に上っている。ほんの2~3年前には安全と見なされていた地域にも犯罪が広がっている。

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