特集 新都市宣言

闇夜に一点の灯、人気高まるエコマンション

意識の高まりとエコポイントが後押し

2010.04.05(Mon) 野崎 美夫

マンション経済学

upperline

比較的早くからエコロジー対応が進められてきた一戸建て住宅に比べると、マンションのエコ化は遅れがちでした。しかし、この数年、マンションにおけるエコロジー対応は急速な広がりを見せています。

光熱費の節約だけでなく金利優遇も

【動画】都内で増加するビルの「屋上農園」、東京の最新農業事情

東京都内では屋上緑化の1つとして屋上の農園が大人気〔AFPBB News

 例えば、CO2の排出量を抑え、経済的にもこれまでよりもお得になるガス温水機器エコジョーズや、空気でお湯を沸かすエコキュート、または、断熱効果を高める複層ガラス、消費電力を抑え長寿命化を実現したLEDライト、屋上緑化、太陽光パネル、必要な時に必要な分だけ賢く使えるカーシェアリングなど。ハードとソフト、両面でのエコ化が一気に進んでいるのです。

 この大きな変化の要因は何でしょうか。それは、「エコ対応マンション」によって消費者が受ける恩恵が、より具体的かつ大きくなってきたからだと思われます。

 まず家計面。毎月のガス代や電気代、駐車代、車の維持費が節約されるほか、住宅ローンについても、フラット35認定による金利の安定化と引き下げや、住友信託銀行による「東京都マンション環境性能表示」制度の評価結果と連動して金利を優遇する住宅ローンなど、家計にやさしい制度があり、とても魅力的です。

 また、つい先日日本総合研究所が発表した消費者意識調査によると、「商品・サービスの利用を通じた社会・環境貢献」に対する否定的な回答は約1割。ただし、社会・環境貢献に支出を伴うことには消極的で、回答者の50.2%が「支出を伴わない行動によって企業の貢献活動に参加する」方法を望んだそうです。

 この調査における回答者のイメージは、例えば商品を購入するとメーカーが一定額を環境貢献に使う、といったものでしょうが、住んでいるだけである程度環境に貢献できる、というエコ住宅は、このような消費者志向にマッチしたものと言えるでしょう。

エコ関連の7項目が望ましい住宅トップ10入り

 これを裏づけるデータとして、不動産大手8社共同による新築マンションポータルサイト「メジャーセブン」が行った調査があります。「マンションの施設・設備で希望されるもの」という質問において、共用部分では長寿命・高耐久住宅、外断熱住宅、太陽光発電システムといったエコに関連する設備が7項目トップ10入りし、専有部分においても、トップ10中4項目がエコ関連の設備でした。

 地球のために自分を犠牲にするのではなく、地球に良いことをして自分も得をする。そういった、エコを取り巻く消費者の考え方の変化によって、マーケティング的にも「エコ」は “正しい” トレンドとなっているのです。

 エコ対応マンションに対する消費者の好意的な姿勢。これは、厳しい市場環境におかれているデベロッパーにとって「頼みの綱」となっている、という見方もできるでしょう。

1
nextpage

このエントリーをはてなブックマークに追加

特集 新都市宣言



facebook Comments

関連キーワード検索


underline
昨日のランキング
直近1時間のランキング

当社は、2010年1月に日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より、個人情報について適切な取り扱いがおこなわれている企業に与えられる「プライバシーマーク」を取得いたしました。

プライバシーマーク