クルマに課せられる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出削減は年々強化されている。欧州では、走行中に排出するCO2を平均1キロメートルあたり130グラムに抑えることを求めた厳しい燃費規制が2012年に施行される。

自動運転システム車のシンポジウム、オランダで開催

自動運転車に試乗する男性(2008年6月、オランダで開かれた自動運転車シンポジウム)〔AFPBB News

 このような社会的な要請に対応するため、自動車メーカー各社は車両そのものの燃費性能を向上させる技術の開発と同時に、ドライバーが燃料消費を少なく運転できるように操作を支援するシステムの採用を活発化している。

 それどころか、「ドライバーに任せていては最高の燃費性能を引き出せない」という観点から、アクセル操作のプログラムを組み込んだ半自動運転システムの研究がドイツや英国で進んでいる。かつて、トヨタ自動車が「FUN TO DRIVE」というキャッチフレーズを使っていたことがあったが、クルマの運転を「楽しむ」などという行為が許されない時代がすぐそこまでやってきているのだ。

“急”な操作で燃費は悪化

日本の07年度CO2排出量、8.7%増

東京都内の渋滞する道路。こんなところでは、燃費が悪くなってしまう〔AFPBB News

 自動車の燃料消費は、高速道路などで一定のスピードを保ちながら走行した際に少なくなる。逆に燃料を一番使うのは加速の時なので、信号や渋滞の多い町中で発進や停止を頻繁に繰り返すと燃費は悪化する。信号が青になった瞬間に急加速し、次の赤信号で急停止するという無駄な加減速が燃費の観点からは最悪の運転ということになる。

 最近人気のハイブリッド車は、ブレーキで減速している時に熱として捨てられていたエネルギーを電気に変換することで、特に市街地走行の燃費改善につなげていることは有名な話だ。

 とにかく燃費を稼ぐには「急加速」「急ブレーキ」という「急」のつく操作を行わないことが重要だ。「急ハンドル」も走行抵抗が増えるため、よろしくない。市街地で燃費を最も高めるには、なるべくゆったり加速し、先の信号にも注意を払いながら赤信号に引っかからないようスピードを調整し、できるだけ停止を避けることがなによりである。

リアルタイムに燃費を知らせて運転を支援

ホンダのHV車「インサイト」、南半球デビュー

ホンダのハイブリッド車・インサイトの運転席。メーターのパネルの色で、運転による燃費の良し悪しを知らせてくれる〔AFPBB News

 こうした操作を促すために搭載の進んでいるのが、低燃費運転の支援装置だ。モニターの画像やランプの色を変化させることなどによって、リアルタイムに燃費に良い運転をしているかどうかを知らせてくれる。

 例えばホンダのハイブリッド車「インサイト」には、スピードメーターの中に色の変化で燃費の状態を示す表示装置が組み込まれている。低燃費運転をしているとサインをグリーンに点灯、アクセルと踏み込みすぎると色を濃い青に変えるというように、とても分かりやすく教えてくれる。