(2010年3月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国には現在、推計2億人の出稼ぎ労働者がいて、旧正月には民族大移動が起きる〔AFPBB News〕
もし韓俊(ハン・ジュン)氏の説が正しければ、中国では今後30年間で、ドイツ、フランス、英国、イタリア、韓国、南アフリカ共和国、スペイン、ポーランド、そしてカナダの人口を合計したのと同じ数の国民が農村部を離れて都市部に流れ込むことになる。
北京の国務院発展研究センターに籍を置く農村問題の専門家である韓氏は、中国では2040年までに農村部の人口が5億人減少し、わずか4億人になると予測している。
その場合、都市部の人口は10億人をあっさり突破し、中国の全人口に占める割合は現在の45%から70%前後に一気に高まるという。
このような驚くべき数字を見ると、中国国内で民族大移動が始まり、北京や上海、広州といった大都市の規模が3倍、あるいは4倍に膨らむ様子を想像してしまいそうだが、実際にはそうはならないだろう。結局のところ、中国は計画経済の国だからだ。
2025年までに人口2500万人の巨大都市が15も誕生する
とはいえ、中国の都市化傾向を研究したマッキンゼー・グローバル・インスティテュートが描いたシナリオによれば、この国では2025年までに、平均で2500万の人口を擁する巨大都市が15都市誕生する。
その一方で、多くの都市は農村部に「移転」するという。政府が急ぎ内陸部に新しい都市を建設しているうえに、土地利用計画の変更で村と街の境界が曖昧になっていくからだ。
これは遠い未来の話ではない。いくつかの統計によれば、中国には既に、100万人以上の住民を抱える都市が170ほどある。100万人都市は米国に9つ、英国に2つしかない。人口で見るなら、天津は中国のニューヨークであり、青島はロサンゼルスだ。
大きな人口を抱える第2、第3グループの都市の台頭を受け、企業は大量の消費需要が生まれるという期待に胸を膨らませている。確かに、人口が途切れることなく都市部に流入していけば、食器類から保険、自動車に至るまで、あらゆるモノが売れるようになるだろう。
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