(2010年3月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
「ギリシャ悲劇の次はどこか・・・」。そんな不安が広がる中で、一部のヘッジファンドは英国の財政悪化を懸念している〔AFPBB News〕
ギリシャ政府が歳出削減と50億ユーロ(68億ドル)の国債発行によって何とか危機を回避しようと試みる中、ギリシャの財政を巡るドラマが3月初めも注目を浴びた。
だが、一部のヘッジファンドでは、その債券市場が今激しい議論を巻き起こしているもう1つの国がある――英国だ。
確かに、英国債市場ではまだ本当のドラマは何も起こっていない。それどころか、ここ数週間は、イングランド銀行が先に国債買い取りを休止し、財政データが警戒感を抱かせるような内容であるにもかかわらず、英国債価格は比較的――そして驚くほど――落ち着いている。
例えば3月4日には、イングランドが国債買い取りプログラムの一時停止を継続したのに、10年物英国債の利回りが4.02%からほとんど動かなかった。
それでも、ロンドンでは水面下で緊張が高まっている――少なくとも、多くの投資家の心の中では。大手債券運用会社ピムコのビル・グロス氏は6週間前、英国債市場を「ニトログリセリンのベッド」と呼び、英国の「多額の債務」と「通貨切り下げの可能性」を考えると、投資家は英国債に近づくべきではないと警告した。
債券王ビル・グロス氏に見限られ、格下げなどの懸念も山積
2月末には英国の資産運用会社シュローダーズが、英国は財政の混乱によって「急速に格下げの領域に向かっている」と警告した。また、今は投資家向け説明会でも、数々の恐ろしい数字が盛んに取り沙汰されている。
中でも、英国の財政赤字は現在GDP(国内総生産)の約12%と、ギリシャとほとんど変わらない水準に達している。一方、グロス(総額)ベースの公的債務は今後数年間でGDPの100%に近づくと予想されている(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ=PFI、民間資金を活用した社会資本整備=を含めると、この比率はもっと高くなる)。
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