(2010年3月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
南部スーダンからケニアの海岸までパイプラインを敷設し、東アフリカの石油業界を塗り替える計画は、3月3日にある日本企業が同プロジェクトへの参加に関心を示したことで追い風を受けた。
トヨタ自動車グループの商社、豊田通商は、南部スーダンの中心地ジュバから石油輸出ターミナルが建設されることになるケニアのラム島まで全長1400キロに及ぶ15億ドルのパイプラインの建設計画を練っていると述べた。
このプロジェクトは、日本企業がこれまでアフリカで手がけてきたプロジェクトの中でも最も大胆なものになる。中国も提案されているパイプラインの検討を進めおり、豊田通商は中国政府との協力も可能だと言う。
南部スーダンが独立すれば地政学が変わる
スーダンは南部スーダンの独立を承認する方向に傾いている(写真は今年1月にスーダン・ヤンビオで開催された南北間の内戦終結5周年を祝う式典のパレードの様子)〔AFPBB News〕
南部スーダンが独立の是非を問う住民投票を実施する来年1月には、東アフリカの地政学が変わる可能性がある。南部スーダンがスーダンからの分離を選択すれば、現在スーダンが保有する全石油の約4分の3分を持つ新たな国が誕生する。
スーダンの石油は現在、北部スーダンを通って紅海に面した輸出施設に至るパイプラインを通じて輸出されている。半ば独立した南部スーダンの政府は、北部への依存を減らし、ケニアを通じた輸出ルートを確保するために、新たなパイプラインを望んでいる。
豊田通商の執行役員を務める服部孝氏は、会社の計画は予備的なものだが、目標は日量45万バレルの輸送能力を持つパイプラインと輸出ターミナルを建設することだと話していた。これらの所有権は、どちらも20年後にケニアに帰属することになる。
「もちろん我々は関係国と話し合う必要がある。だが、これは我々にプロジェクトに関与する意思があることを示すものだ」と服部氏は言う。
スーダンでの石油事業で大きく先を行く中国
日本は、スーダンから石油を購入している唯一の主要先進国で、昨年上半期にはスーダンの石油輸出の2%を受け取った。
しかし、中国の国有企業、中国石油天然気集団公司(CNPC)は、外国企業としてスーダンの石油業界に最も大きな利権を持っており、中国は同じ時期にスーダンの石油輸出の79%を受け取っている。
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