(英エコノミスト誌 2010年2月20日号)
経済は活況を呈し、政治は安定している。それなのに中国の指導者たちは神経を尖らせているように見える。
経済は活況を呈し、政治は安定しているのに、中国政府は締めつけを強めている〔AFPBB News〕
「統合と開放に向けて中国を引っ張っている力は今、かつてないほど強まっている」。ビル・クリントン米大統領は1999年にこう語った。
中国は当時、アジア金融危機で痛手を負っていたものの、国有企業の解体に勤しみ、世界貿易機関(WTO)への加盟申請を推し進めていた。
しかし今、そうした勢いはずっと弱いように見える。人権活動家に言い渡された重い判決から、昨年12月にコペンハーゲンで開催された気候変動サミットでの非外交的な頑固な態度まで、最近相次いだ一連の出来事は中国の指導者たちの思考に対する疑問を誘うものだ。
中国指導部の世界観や国内の反体制派に対する見解が変わったのだろうか? それともクリントン氏やその他多くの人が感じ取った「力」は結局のところ、中国という国を彼らが期待していた方向にそれほど強く引っ張っていなかったのだろうか?
政治危機も起きていないのに締めつけを強める中国政府
1978年に中国が「改革と開放」と称する動きが始まった当初数年間は、自由化と抑圧が繰り返された。転機は大抵、政治危機とともに訪れた。つまり、街頭での抗議活動か指導者層の権力争い、またはその両方を引き金に流れが変わったのである。
しかし今起きている大規模な抗議活動は、チベットと新疆の少数民族による抑圧された抗議活動だけだ。中国の大都市は、政治的な混乱で騒然としているような状況にはない。
昨年12月、学者の劉暁波氏が懲役11年の有罪判決を受けた頃には、同氏がその1年前に発表した改革マニフェストを巡る反体制派の議論はとうに下火になっていた。しかし劉氏に下された刑罰は、1997年に「国家転覆扇動罪」なる犯罪が法律に加筆されて以来、周知の限り、どの活動家に適用された処罰よりも重いものだった。
中国はこれまでのところ世界的な不況を切り抜け、一時は多くの人が不況が引き起こすかもしれないと心配した失業者や就職難の大卒者による抗議活動にもほとんど見舞われずに済んでいる。中国経済は昨年、非常に力強く聞こえる8.7%の成長を遂げ、2010年も前年並みの成長を遂げると見られている。
JBpress特典として、最新号がプレゼントされます。
- コメントはまだありません。
» コメントを書く
- ハンバーガー経済学で通貨を読む (2010.07.30)
- 米国の住宅市場:不必要悪 (2010.07.29)
- 米国の失業給付:仕事が欲しい! (2010.07.28)
- 英国政治:欧州とトロイのプードル (2010.07.27)
- 米国の罪と罰:行き過ぎた厳罰主義 (2010.07.26)
- ■中国中国人が日本に大量移住、その数毎週500人 (07月30日)
- ■Financial Times二番底の懸念が高まる世界経済 (07月30日)
- ■Financial Timesインドのカメは速度を上げよ (07月30日)
- ■The Economistハンバーガー経済学で通貨を読む (07月30日)
- ■国防ネット時代は兵器より情報が勝敗決す (07月30日)


RSS
Twitter
最新記事
最新記事
SHARE
RESIZE
Small Size
Large Size
PRINT
Small Size
Large Size









