(英エコノミスト誌 2010年1月30日号)
経済成長に加え、強力で安定した政府――。ポーランドに関する古い固定概念を見直す時だ。
いつまでも大きくて貧しい旧共産国と思っていると、現実を見誤る(写真は首都ワルシャワの街並み)〔AFPBB News〕
外部の人間は大抵、ポーランドに対して固定観念を持っている。無秩序な政府、ひどい道路、風変りな習慣を持つ、大きくて貧しい国というものだ。
古い固定概念はなかなかなくならないが、現実は次第に違った姿を描き出している。過去数世紀のぞっとする基準から見れば、ポーランドはかつてないほど安全で豊かになり、うまく運営されているのである。
昨年は経済成長率が1.2%となり、欧州連合(EU)の中で唯一成長を達成した国になった。ポーランドのヤツェク・ロストフスキ財務相は好んで、同国の1人当たりGDP(国内総生産)が2009年にEU平均の50%から56%に拡大したと指摘する。これは過去最高の伸びだ。
物価下落から生じる購買力拡大を調整した(実際よりいくらか良く見える)1人当たりGDPでは、ポーランドは現在、欧州で6番目に大きな経済規模を誇る。
苦戦する「西側」ギリシャなどを横目に成長を遂げる
外国人投資家は、ポーランドで目にする現状を気に入っている。ギリシャなど建前上は「西側」とされる欧州諸国がもがき苦しんでいるのに対して、旧共産国であるポーランドは低利で借り入れを行っており、例えば1月には43億ドル(30億ユーロ)のユーロ債を発行した。
ポーランド政府は貸し手の寛大さのおかげで、2009年はGDP比7%の財政赤字を出すことが許された(ただし政府高官らは、新たな国家財政法によって今後は財政支出の伸びが大幅に抑制されると約束している)。

こうした好成績は幸運によるところが大きい。古めかしいポーランドの銀行は、ラトビアやハンガリーなどの国々で非常に破壊的であることがはっきりした、盛大な外貨建て融資に手を染めるのが遅かった。ポーランドの大きな国内市場は、需要縮小の衝撃を和らげた。ドイツの景気刺激策も国境を越えて波及してきた。
だが、ポーランドはある程度機転の利く政治指導部からも恩恵を受けた。ポーランドは、EUの中では珍しい、そして旧共産圏の東側の中では類のないものを持っている。議会で多数を握る、分別のある中道右派の政府だ。
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