(2010年1月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国は2兆4000億ドルもの外貨準備を抱えている〔AFPBB News〕
巨額の財政赤字の穴埋め資金を中国政府に求めるという、ギリシャ政府および同国の銀行経営者の決断は、意外なものとは言えないだろう。カネを必要としている国々や企業にとって、中国の首都は最初に立ち寄る港となっているからだ。
中国は莫大な余剰資金を抱え、2兆4000億ドルを外貨準備として保有している。これは10年間にわたり事実上の固定相場制を敷き、貿易黒字が急増し、大量の資金が流入する中で蓄積されたものだ。
中国は、米国債への依存度を下げ、こうした資金の投資先を多様化する必要がある。また、この資金がもたらす影響力を最大限利用し、大きくなる外交上の野心に役立てることは同国の国益にかなう。
中国の国外における野望を支援すべく動員されているのは、中央銀行の下部組織で管理されている外国為替準備だけではない。独立組織の政府系投資ファンドに加えて、様々な隠れ蓑をかぶった国営銀行が、海外での投資案件に資金を提供している。
抜きん出た資金力
2007年以降の2年間で西側の金融システムが内部崩壊し、米国、欧州、日本への信用も霧散したことで、中国の世界における地位はほぼ一夜にして数段階押し上げられた。2009年の年初からの数カ月で、中国政府は、国内の公の場で本格的な議論を経ることなく、国際通貨基金(IMF)に500億ドルを追加拠出し、アジアの通貨基金にも香港と共同で380億ドルを提供することを決めた。
ほぼ同時期に、中国の国営企業が、資金不足に陥ったロシアの石油会社に対し250億ドル相当の融資を実施したほか、オーストラリアの複数の資源会社向けに 300億ドルを確保し、南米や中央アジア、東南アジアの諸国や諸企業に対してもさらに数百億ドル規模の資金を供給している。その目的はコモディティー(商品)を確保し、将来的な調達に備えて足がかりを作っておく点にある。
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