危機の懸念高まるギリシャ

政府は火消しに躍起

2009.12.11(Fri) Financial Times

Financial Times

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(2009年12月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ギリシャ総選挙、左派野党が勝利宣言

8週間前に政権の座に就いたばかりのヨルゴス・パパンドレウ首相〔AFPBB News

8週間前に誕生したばかりのギリシャの左派政権が、早くも信用を失いかねない状況に直面している。ここ数週間の国債相場の下落、フィッチ・レーティングスが今週行った格下げ、アテネ株式の急落などを受け、ユーロ圏で経済が最も弱いギリシャで危機感が強まっているのだ。

 ジョージ・パパコンスタンティヌ財務相は、歳出を大幅にカットしなくても来年にはGDP(国内総生産)比の財政赤字を12.7%から9.1%に縮小できると主張し、外国人投資家の理解を得ようと躍起になっている。ギリシャ経済は凋落の道をまっしぐらに歩んでいるわけではないとも語っている。

「新たなアイスランドでもないし、新たなドバイでもない」

 「我が国は新たなアイスランドではないし、新たなドバイでもない」。パパコンスタンティヌ財務相は9日、こう強調した。「状況が厳しいことは明らかだ・・・しかし、我々が手に負えない状況に陥らないよう対策を打つことも同様に明らかだ」。ただ財務相は同時に、市場が向こう数カ月間荒れ続ける可能性があることも認めた。

 ギリシャには、財政収支改善の目標を達成できなかったり、構造改革実施の公約を破ったりしてきた過去がある。そのため、新しい左派政権には経済を上向かせることなどできないのではという疑念をアナリストたちは抱いている。

 市場の圧力が強まり始めたのは今月7日。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャの格付けを格下げ方向で見直すと発表した際、ギリシャ政府が何のコメントも出さず無視を決め込んでからのことだった。

 その翌日には、同じ格付け会社のフィッチがギリシャ国債の格付けを「BBBプラス」に引き下げた。大手格付け会社が同国債にA格より低い格付けを付与したのは、実に10年ぶりのことだ。パパコンスタンティヌ財務相はこれを機に方針を転換。中期的な財政収支目標を達成するために「やらねばならないことは何でもやる」と語り、必要があれば2010年に補正予算を組むとぶち上げた。

国債利回りが急上昇、株価は今週13%以上も下落

 だが外国人投資家の懐疑的な見方は解消されず、ギリシャ国債とドイツ国債のスプレッド(利回り格差)は9日、7カ月ぶりに250ベーシスポイントに拡大した。株価も、フィッチに格下げされた銀行株が主導する形でさらに3.4%下落し、今週の株価下落率は13.5%を超えた。

 2年物ギリシャ国債2年物の流通利回り(価格と逆方向に動く)は今週に入って1.25ポイントも上昇し、3.123%に達している。これほど大きな値動きは、ユーロ圏の債券市場ではこれまで一度も見たことがない、とアナリストたちは口を揃える。

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