雑誌の未来、新聞よりは明るい?

光沢は失えど先行きに希望

2009.12.09(Wed) Financial Times

Financial Times

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(2009年12月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米国の消費者向け雑誌は今年、光沢を失った。広告収入の減少を受けて、街頭の新聞・雑誌スタンドから、ライフスタイル誌の「カントリー・ホーム」や「ドミノ」のほか、「エレガント・ブライド」や「コンデナスト・ポートフォリオ」などのニッチな雑誌が姿を消した。

 雑誌業界は昨年に続き、大幅な人員削減に見舞われた。タイム・インクやコンデナストなど、かつて崇められた名門出版社でも事情は同じ。盛大なパーティーやカネに糸目をつけない写真撮影で知られるコンデナストは、コスト削減のためにコンサルティング会社マッキンゼーを起用した。

厳しい状況の中で、先行きに自信を持ち始めた生き残り組

 140文字しか注意力が持続しないツイッター時代は、日刊紙と同じくらい週刊誌や月刊誌に大きな打撃を与えたようだ。米雑誌協会(MPA)の最新のデータでは、第3四半期の売上高は18.1%減少している。

 データベースのメディアファインダー・ドット・コムの試算では、北米では今年1~9月期に383誌が廃刊になった。だが、ここ数カ月、生き残った雑誌は意外な自信を見せ始めている。紙媒体についてもデジタル版についても、雑誌の命運は必ずしも一緒にスタンドに並ぶ新聞と同じではないと考えるようになったのだ。

 タイム・ワーナーが所有する「タイム」は先週、「今年の人」特集号の広告予約が前年比で29%増加していると述べた。紙媒体で大衆読者にリーチする機会が少なくなる中で、広告主がむしろそこに価値を見いだし、年間4度の目玉特集ではすべて広告収入が増えているという。

 「生き残っていく雑誌があるだけでなく、生き残った雑誌は以前より強くなる。池(市場)の取り分が大きくなるからだ」と、ある著名編集者は言う。「我々の規模では、我々が(このカテゴリーでは)最後に残った雑誌だ。大衆にメッセージを届けたいと思っても、他媒体はどこもニッチになってしまっている」

 雑誌業界では、「ザ・ウィーク」や「アトランティック」をはじめ、新聞よりも安定した媒体がかなりある。

鮮度が勝負のニュースとの違い

 ハーストのデジタルメディア事業を統括するチャック・コードレイ氏によると、その一因は、こうした雑誌は今年最も厳しい落ち込みを見せたローカル広告予算にあまり影響されないことだ。また、時間にそれほど敏感でない雑誌のコンテンツは、ニュース報道に比べて、アグリゲーターに価値を落とされる危険が小さいと同氏は指摘する。

 実際、ハーストでは最新号が捨てられて随分時間が経ってから、コンテンツをオンライン向けにリパッケージできるという。「美容やファッション、食べ物について、緊急ニュースなどほとんどありませんからね」とコードレイ氏。

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