(2009年9月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
ブラジルからシエラレオネに至るまで、最近の相次ぐ油田の発見は、探査するような未開発の油田はないと考える人々の立場を弱めているが、世界経済が回復する中で、これらの発見は供給不足を解消するには不十分かもしれない。
米国の石油開発会社アナダルコは先日、ガーナ沿岸からシエラレオネまで1100キロに及ぶ全く新しい石油貯留層を発見したと発表した。これは、世界で最も重要な将来の石油輸出国の1つであるブラジルで大きな発見があった直後のことだ。
ブラジルやシエラレオネで大型油田発見
ブラジルの国営石油会社ペトロブラスと英BGグループが行ったこのブラジルでの発見は、英ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)がメキシコ湾深海部で油田を発見したと発表し、地質学的な新たな油田地帯が確立されたすぐ後のことだった。
西アフリカの新たな石油貯留層では、アナダルコのパートナーである英国の上場石油会社タロー・オイルが今、アフリカ大陸最大の海底油田であるガーナの巨大なジュビリー油田に匹敵する規模の新油田を複数発見できるかもしれないと考えている。
メキシコ湾深海部では、BPが今は埋蔵量が300億バレルではなく500億バレルに達する可能性があると考えていると話している。
一方、ブラジルのエネルギー相エジソン・ロバオ氏は先日、ブラジル議会に、ブラジル沖の大きな塩塊の下の油層に500億~800億バレルの石油と天然ガスが眠っている可能性があり、ブラジルは今後10年以内に1日当たりの産油量を380万バレルまで倍増できると述べた。
こうした油田の発見は、関係する企業や国にとって重要である。BPとBGの株価はこれらの発見を受けて4%上昇し、比較的規模の小さなタローは、西アフリカでの油田発見を発表した後に株価が11%も跳ね上がった。
これらはすべて、高値をつける原油価格が新規技術の開発を促進し、成功の可能性がごくわずかしかない場合でも油井の掘削に石油会社が前向きに取り組む原動力になり得ることを示している。
迫り来る供給不足
石油会社の幹部やG8諸国の指導者、石油輸出国機構(OPEC)はそろって、世界が数十年間で最悪の景気後退から立ち直ろうとしているために、今後供給不足に陥る可能性があると警告している。新たに発見されたこれらの油田は、来る供給不足を遅らせたり、回避したりするだけの十分な規模を持っているのだろうか。
短期的には、答えは恐らくノーだろう。油田の開発には時間がかかるためで、2014年までに供給不足が起きると予想する専門家もいる。
- コメントはまだありません。
» コメントを書く
- 二番底の懸念が高まる世界経済 (2010.07.30)
- インドのカメは速度を上げよ (2010.07.30)
- 社説:ロシア経済の再民営化のススメ (2010.07.29)
- 米国経済、景気刺激策は奏功したのか? (2010.07.28)
- 社債発行に走る米国企業 (2010.07.28)
- ■中国中国人が日本に大量移住、その数毎週500人 (07月30日)
- ■Financial Times二番底の懸念が高まる世界経済 (07月30日)
- ■Financial Timesインドのカメは速度を上げよ (07月30日)
- ■The Economistハンバーガー経済学で通貨を読む (07月30日)
- ■国防ネット時代は兵器より情報が勝敗決す (07月30日)


RSS
Twitter
最新記事
最新記事
SHARE
RESIZE
Small Size
Large Size
PRINT
Small Size
Large Size









