本流トヨタ方式の土台にある哲学」について、「(その1)人間性尊重」「(その2)諸行無常」「(その3)共存共栄」「(その4)現地現物」という4項目に分けて説明しています。
「(その1)人間性尊重」の哲学には、次の8カ条があります。
(1)ありのままを受け入れ、持っている能力を引き出し、存分に発揮してもらう
(2)会社都合で従業員を解雇しない
(3)家族の応援と職場のチームワークが活力の源
(4)人を責めずにやり方を攻めよ
(5)異動は一番優秀な人から
(6)3年経ったらサボれ
(7)偉い人が言ったから正しいのではない。正しいことを言った人が偉いのだ
(8)最後に決断を下し、全責任を取るのが上司の役目
これまでに、この中の(1)~(3)について話をしました。 今回は「(4)人を責めずにやり方を攻めよ」についてお話しいたします。
ここには、本流トヨタ方式の考え方がたくさん詰まっています。よく味わってお読みいただけると幸いです。
学生たちの車はなぜ対向車線に飛び出したのか
まず、「責める」と「攻める」の違いを意識して、もう一度「人を責めずにやり方を攻めよ」 という文章を見てください。
世間で多いのは、逆に「人を責めて、やり方を攻めない」ことです。特にマスコミにその傾向が強いようです。
例えば、ある組織で不祥事が発生すると、その組織の長が記者会見を持ち、席上で陳謝し、深々と頭を下げます。場合によっては辞任することで一件落着です。この時、マスコミは人を責め立てることだけは行いますが、「なぜ」「ナゼ」と真因を追求して世を正すことはしません。ジャーナリズムの使命を忘れてしまったのでは、と思えてなりません。
一例を挙げますと、先日、以下のような新聞記事がありました。「8月20日午前3時ごろ、北海道の片側2車線の道路で、大学生4人の乗った乗用車が対向車線を突っ切って、歩道の電柱に衝突横転。2人死亡、2人重傷。前方車両を追い越して走行車線に戻る際に、スピードの出し過ぎでハンドル操作を誤った模様・・・」(筆者要約)
この記事は運転者個人を「責める」内容になっています。おそらく後日、大学関係者が、学生を指導して再発防止を徹底する旨の会見をすることで終わるのではないかと思います。
それにしても、なぜ午前3時頃に4人も乗っていたのか、地図で見る限り、なだらかなカーブの駅前通りなのに、なぜコントロールを失うほどのスピードで追い越しをかけるのか、なぜ急いで元の車線に戻ったのか、なぜ誤って対向車線に出たのかなど、謎は深まるばかりです。
勘繰れば、大学生たちが2台の改造車に乗り、夜明け前の車通りのない国道でカーレースをやっていて事故を起こしたのではないかという気がします。この時、飲酒や薬物の服用はなかったか、自動車は改造していなかったかが気になるところです。
-
機械工場の理想型は「着・着工程」 (2012.02.02)
-
機械に「知恵」をつけると生産性が倍増する (2012.01.19)
-
ストーブの給油作業を「自働化」するステップ (2012.01.05)
-
機械の監視は機械にやらせる、織機の「自働化」はものづくり史上の大改革 (2011.12.22)
-
機織り機に見るトヨタ生産方式「自働化」の起源 (2011.12.08)
-
トヨタ生産方式の表看板に「安全」がない理由 (2011.11.24)
-
TPPも除染も「現地現物」哲学で見方が変わる (2011.11.10)
-
在庫を減らすと課長が生まれ変わる (2011.10.27)
-
現場をコントロールできるのは「長さ、重さ、時間」だけ (2011.10.13)
-
石垣の中で一番大切にすべき石はどこか (2011.09.29)


SHARE
RESIZE
Small Size
PRINT
Small Size
Large Size












